スマートボールの遊技台数
こんにちは。ヤニカス太郎です。
上の写真は、近日中(5月頭ごろ)にKindleで公開予定の表紙画像になります(ごめんなさい。宣伝です)。タイトルの
「パチンコでもなくパチスロでもない遊技機」の通り、パチンコでもなくパチスロでもない遊技機、すなわち
について扱う(おそらく)本邦初の書籍です。
今はこれらの遊技機について色々と調べている段階です。
今回はこの中から、スマートボールについてちょっと書こうと思います。
スマートボールというのは、簡単に言うと横向きに設置するフリッパーのないピンボールのような遊技機です。遊技機について規制する「遊技機の認定及び型式の試験等に関する規則」(以下、規則)には載っていないのですが、どうやらパチンコの普通機と同じ扱いの模様(出典未明)。
細かい話は省略しますが、風俗営業法で言うところの「4号営業」、つまりパチンコ店などに置いて出玉を景品交換の対象として全く問題がないものとなっています。
ただ、新機種が全く開発されていない
という大問題があります。これも今回は省略しますが、遊技機というのは保安通信協会の「検定」を通過してから3年、その後は個別の台ごとに申請して3年の、合計6年間しか台の修理などの「変更」を行えないことになっています。これを過ぎても店舗に設置し続けることも可能なのですが、それ以降は「みなし機」という扱いになり、これに修理などの「変更」を加えたことが警察に発覚すると、ひどい場合で
営業停止処分などの大変重い罰則が加えられる場合もあります。
現在、細々と遊ばれているスマートボールの各遊技機は、
6年なんてぶっちぎりで過ぎている
ので、磨耗した部品の交換もできない、という滅び行く運命にあるんですね。
で、ここから本題です。上記の「みなし機」は逆に言えば「故障しない限りはいつまでもホールに置いておける」ということのようにも見えます。ところが現実にはそんなに甘くありません。規則は改正されることもあるからです。実際に2004年には「パチスロの爆裂機問題」に手を焼いた警察が規則を改正し、これに適合しない従来の遊技機(みなし機)は経過措置として3年の猶予をもらい、2007年までに強制的に撤去されることになりました。アレンジボールや雀球はもともとの台数が少ないだけに、モロにこの影響を受けてしまいました。
ではスマートボールはどうだったのかというと、摩訶不思議なことが起きています。以下に2004年から2008年にかけての、全国のスマートボールの遊技台数を載せておきます(出典:警察庁発表資料)。
(2004)267
(2005)241
(2006)257
(2007)241
(2008)282
なんと、「みなし機」の完全撤去がされたはずの2007年、その後の2008年を比べてみると41台ほどむしろ増えているんですよね。
スマートボールを設置している店は、おそらくこの時点で現金と交換可能な「特殊景品」なんかは扱っていなかったと思われますし、またロムを搭載していない普通機は撤去を逃れたとの情報もありますので、射幸性の低さから「減らない」のは理解できますが「増える」というのは実に不可解なことであります。実はこの後2013年まで、スマートボールの台数は250台前後で増減を繰り返していることが統計から確認できます。
誰か、この謎の答えを知っている方はいませんか?
私にはお手上げです。